高齢者の転倒の原因には、薬の副作用、体の衰え、環境の問題などが挙げられます。
薬の服用を避けられない場合、副作用をなくすのは困難なので、介護を行う側は体の衰えと環境の問題の2つを特に注意しなければいけません。

誰しも加齢により体は衰えていきますが、筋力や反射神経、判断力は高齢になると急に衰えやすく、これらの衰えが転倒につながります。
運動を行わないと、高齢者の衰えはより進行しやすいので、転倒を防ぐためにもこまめに運動することが欠かせません。
介護の度合いにもよりますが、高齢者の方が介助なしに動けるのであれば、運動を働きかけたいところです。
デイサービスなどの介護施設が行うレクリエーションも、高齢者の転倒を予防する上で役立ちます。
自宅に段差が多ければ、当然ながら高齢者の方がつまずき転倒するリスクは高まるので、つまずきにくい環境を作ることも大事です。
反応が衰えている高齢者の方の場合、住み慣れているはずの自宅でつまずくことも珍しくはありません。
そのため、手すりなどつかまれるものや、段差の大きなところに踏み台を用意してバリアフリー化を進め、転倒を防ぐようにするのも効果的です。
また、当然ながら物が散らかっている状態はつまずくリスクを高めるので、こまめな掃除、片付けも欠かせません。
今まで掃除や片付けがしっかりできていた人であっても、年齢を重ねて掃除や片付けができなくなることはよくあります。
家族がしっかり掃除や片付けをできれば良いのですが、難しい場合は訪問介護員の方に頼るのが良いでしょう。