着用する靴や靴下を転倒しにくいものに変えることは、転倒事故を防ぐためにも大切です。
加齢とともに筋力は低下していき、思うように足が上がらなくなっていくものです。
そのため、すり足気味になり、ちょっとした段差にもつま先がひっかかってしまい、思わぬ場所で転倒してしまうことがあります。
まず、転倒しにくいシューズは、重いものを避け、できるだけ軽いものを選ぶようにしましょう。
重い靴だとさらに足が上げづらくなるため、外出時に信号を渡るときなど、危険にさらされる可能性があります。
また、履きやすさを考えすぎてゆるめの靴を選ぶ場合が多くなるかもしれませんが、それも転倒の原因になりやすいため注意が必要です。
サイズはぴったりと自分の足に合うもので、マジックテープなどで簡単に履いたり脱いだりできるものが好ましいでしょう。
さらに、つま先が上を向き、反りあがっている形状の靴がおすすめです。
つま先がたいらになっている靴は段差にひっかかりやすく、つまずく頻が上がってしまう可能性があるのです。
また、靴下は土踏まずのカーブがあり、歩くと自然につま先部分が上がる転倒防止用の靴下があります。
素材は、肌にやさしく吸水性の高い綿がおすすめです。
また、片手で履けるように工夫された伸縮性の高い靴下もあります。
以上のように、靴や靴下も、高齢者の転倒防止を考えて工夫を凝らした商品が販売されているので、安全のために購入を検討してみるのも一案です。
ただし、予防で購入した靴や靴下は医療費控除の対象外となることには注意が必要です。